周波数帯は、日本と海外では異なる!

各MVNOによる格安SIMが普及してきて、SIMフリー端末を購入して利用する人も、随分増えてきた。

しかし、そのような人でも、購入後に繋がらないというトラブルがかなり頻発しているそうだ。

設定ミスなどであれば、サポートで解決することもあるが、問題なのが、LTEの対応周波数だ。

ちなみに、各キャリアの提供しているLTEはFDD-LTEという方式で、各社共通している。しかし、3Gは、docomoとソフトバンクはW-CDMA方式だが、auはCDMA2000という方式であるため、気をつける必要がある。なお、W-CDMAは、海外ではUMTSや3Gとも呼ばれているので、スマホなどの端末の仕様を見るときには注意が必要だ。

一般的に、高い周波数であるほど、速度は速くなる。逆に低い周波数ほど、電波は届きやすい。そのため、プラチナバンドと呼ばれる800~900MHz帯は他の周波数帯より、建物を回り込みやすいため、電波が届きやすいという特長があることもあり、各社エリア対策を行っている。そのため、地方で利用することが多い人ほど、重要な周波数といえる。この周波数帯に対応していると、繋がりやすいが、速度は比較的遅くなる。ただし、この周波数帯は、日本中心で使われており、海外ではあまり使われていない。よって、海外のスマホでは、対応していないことが多いので、注意が必要だ。

Band 1(2.1GHz帯)は、各キャリアがLTEとして利用している。基地局も多く速度も速い。また、海外でも広く使われている周波数であるため、比較的対応している端末は多いだろう。

BAND 3(1.7GHz帯)は、ドコモは東名阪中心の対応となっているが、この周波数帯が150Mbpsに対応しているので、この周波数帯に対応していない端末の場合、東名阪であっても、速度が出ない。

ちなみに、WiMAXは2.5GHz帯を使っているため、比較的速度は出るが、電波は届きにくい。例えばWiMAXを使っていて、建物の中などに入ると電波が届かないということが多いのは、この周波数帯を使っていることが原因だと考えられる。

バンド周波数ドコモKDDI(au)ソフトバンクY!mobile
BAND 12.1GHzLTE
W-CDMA
LTE
CDMA2000
LTE
W-CDMA
BAND 31.7/1.8GHzLTELTE
BAND 6800MHzW-CDMA
BAND 8900MHzLTE
W-CDMA
BAND 91.7GHzW-CDMA
BAND 111.5GHzLTEW-CDMA
BAND 18800MHzLTE
CDMA2000
BAND 19800MHzLTE
BAND 211.5GHzLTE
BAND 26850MHzLTE
BAND 28700MHzLTELTELTE
BAND 412.5GHzWiMAXAXGP
BAND 423.5GHzTD-LTE

Band 1(2GHz/2.1GHz)

ドコモの主たる周波数帯といえる。FOMAはこの周波数帯を使ってエリアを広げてきたため、基地局が多い。速度は最大112.5Mbpsである。

SIMフリーのスマホを買うときにこの周波数に対応していない場合、使い勝手が悪くなるため、この周波数帯に対応しているスマホにしておいた方がいいだろう。

ただし、この周波数帯は、auやソフトバンクでも利用されている他、海外でも利用されることも多いので比較的対応している端末は多い。

Band1を日本では2.1GHzというが、海外では2GHzと呼ばれており、同じと考えていいだろう。

Band 3(1.7GHz/1.8GHz)

ドコモで2013年10月より東名阪で使われいるLTE限定の周波数帯だ。この周波数帯で利用すると最大150Mbpsに対応する。

東名阪で利用するのなら対応しておきたいし、エリアも次第に広がっている。

Band3も海外では1.8GHzと呼ばれているが、日本は1.7GHzと呼んでいる。これも同じと考えていいだろう。

Band 19・Band 6(800MHz)

最大速度は最大75MbpsだがドコモLTEのプラチナバンドだ。Band 6も内包している。海外ではほとんど使われないことから、格安スマホなどでは非対応であることが多い。

しかしながらドコモは地方ではこの周波数帯でエリアを稼いでいるので、この周波数帯に対応していないと、地方ではかなり繋がりにくさを感じるだろう。

FOMAもこの周波数帯で利用できるが、基本的にFOMAは、Band 6で運用されている。逆にLTEはBand 19となり、Band 19で運用されているFOMAエリアはほとんどない。

そのため、W-CDMA方式は、Band 6に対応している端末がおすすめだ。Band 19対応端末でも繋がることがあるようだが、基本的には繋がらないと思っておいた方がいいだろう。

上記を踏まえて、800MHz対応とある場合は、Bandを確認しておいた方がいい。

LTEならBand 19、W-CDMAならBand 6に対応しているといい。

Band 21(1.5GHz)

これも地方都市中心の周波数帯だが、こちらはLTE限定。格安スマホなどSIMフリー端末では対応していないことが多い。速度は最大112.5Mbpsである。

Band 42(3.5GHz)

ドコモ(3.44~3.52GHz)ではPremium 4Gとして最大1.7Gbpsの速度でサービス提供しているがその中核をなすのがこのBand42になる。auやソフトバンクでも利用している。

ただし、最大1.7Gbpsといってもあくまでも理論上の話で、受信の実効速度は168Mbps~299Mbpsだそうだ。

なお、Band42は後述する5Gのn78に該当するが、ドコモでは当面は4Gで運用し5Gへの転用には慎重なようだが、au、ソフトバンクは5G転用を行うようだ。

しかし、この周波数帯では4Gの速度しか出ないため5Gで繋がるだけで5Gの本来の速度は出ない(なんちゃって5G)。

キャリアアグリゲーション

ドコモでは、上記4つの周波数帯の内の2周波数帯を利用したキャリアアグリゲーションに対応する。Band1とBand3の組み合わせであれば最大262.5Mbpsに対応する。

他にも、Band3+Band19、Band1+Band21、Band1+Band19に対応する。ただし、iPhone6s/6s Plusの場合Band21には対応しないため、Band21を利用したCAは利用できない。

キャリアアグリゲーションは、高速化だけではなく、通信の安定性が増すメリットもあり、動画などが途切れる可能性が減る。

ドコモではBand 42をキャリアアグリゲーション用として使用する。当面は、Band 3と組み合わせた最大370Mbpsとして利用される。

GSM

格安SIMの対応周波数を見ているとほぼ表記されているのがGSMだ。

これは、日本や韓国を除けば全世界で採用されている通信方式だ。

すなわち、日本でしか使わないのなら、全く関係がないが、逆に、海外に行くならこのGSMに対応している方がいい。対応していないことはないと思うが・・・

GSMには、850MHz、900MHz、1800MHz、1900MHzの4つのバンドがある。北米なら900MHz、1800MHz、1900MHz、アジアや欧州などなら900MHz、1900MHzに、最低でも対応していることが望ましい。

まとめ

以上で、大まかな現状を書いてみたが、結局何を選べばいいんだよ?というところだろうか。

格安スマホ・格安SIMのほとんどはドコモのMVNOになるから、それを踏まえて、検討してみよう。

まずLTEについてはクアッドバンドと呼ばれる4つの周波数帯全てに対応してくれている端末がベストだが、SIMフリーで売られている端末ではほとんど無い。どうしてもという場合は、ドコモのスマホを中古などで入手する必要がある。

従って、後は、多少我慢が必要だと思っておいた方がいい。Band 1。これは必須だろう。次にBand 19。これもエリアが限定されてしまうため、対応して欲しい。W-CDMAのBand 6にも対応してくれていれば、電話としての使い勝手は悪くないだろう。

例えば、ZenFone2で確認してみよう。

3G(W-CDMA)では、Band 1、Band 6の双方に対応している。LTEは、1、3、19、28に対応しており、Band 21以外は使える。従って、この端末なら地方のLTEに若干の不安は残すが、それ以外はまず問題なく使えるスマホと言えよう。

SIMフリー端末の場合、ドコモで販売されている端末のように全ての周波数に対応していることはほとんど無く、そういう意味では、さすがに格安SIMフリースマホの決定版的なスマホだと言えよう。

どうしても全ての周波数に対応して欲しいという場合は、ドコモで販売されていたスマホを格安スマホとして販売していることも多くなっているので、そのような端末を選んだらいいだろう。

最後にauのMVNOを利用する場合だが、LTEに関しては問題ないが、3GのCDMA2000については、かなり特殊で、SIMフリー端末で販売されているスマホなどで対応していることは無いと思っておいた方がいい。従って、auで3Gも使いたい場合は、auで販売されている端末しか使えないと思っておこう。

5Gの周波数帯/ミリ波とsub6

5Gでは「ミリ波」と「sub6」という新しい周波数帯を利用する。4Gでは3.6GHz未満の周波数を使っていたが、5Gではsub6(n77、n78、n79)は3.6~6GHz未満の周波数を利用する。さらにミリ波(n257)ともなると30~300GHzとなる。

ここまで何度か書いてきたように、高い周波数ほど高速通信が可能となる。逆に電波の届く範囲は狭くなるため、基地局がたくさん必要となる。

5G対応のスマホでは、sub6だけ対応しているものと、ミリ波にも対応しているものがある。そのためミリ波をつかむ為にはミリ波とsub6の両方に対応しているスマホを選ぶ必要がある。

バンド対応する会社
n77(3.3~4.2GHz)ドコモ、au、ソフトバンク、楽天
n78(3.3~3.8GHz)ドコモ、au
n79(4.4~5.0GHz)ドコモ(4.5~4.6GHz)
n257(26.5~29.5GHz)ドコモ(27.4~27.8GHz)、au、ソフトバンク、楽天

n78は、n77に内包されているため、n77に対応していればn78に対応していることになる。n78に対応していてもn77に対応しているとは限らない。

また、n77やn78には4GのBand42(3.4~3.6GHz)も含まれている。

更新日:2021/06/21 11:08:46

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