SIMフリーのWindowsパソコン VAIO S11

VAIO Pro 11の後継モデルにあたるVAIO S11が登場した。

ビジネス用途では13インチが人気のようだが、持ち運びを考え、カバンからの出し入れを考えると、幅30cmを超える筐体は使いづらい。

そんなことを考える人は多いのか、11インチモデルの要望が多かったようで、11インチモデルがようやく登場したということだ。

11インチモデルは持ち運び安い

VAIO S11の大きさは、幅284.0mm×190.4mmとなっており、11.6インチとしても一般的な筐体だ。

重さも1kgを切って、920~940gとなっているから、持ち運ぶにはちょうどいいだろう。

幅が30cmを超えるとカバンの出し入れはしづらいものだが、混雑しているカフェなどで使用する場合も、30cmの幅は結構使いづらい。

従って、筆者は外出用のパソコンを検討する際には、まず幅が30cmを超えているかを調べ、そして、重さを確認する。

あとは、厚さだろう。VAIO S11の厚さは、190.4mmと、最近の機種で考えれば、薄いわけではない。

Macbookは、大きさ的にはかなり小さい部類だと思うが、幅や高さは大きな違いはない。重さもほぼ同じだが、厚さはMacbookの最厚部が131mmであるため、比較すると6mm程度厚いので、ぶ厚い印象はあるだろう。

ライバルになりそうなLet's note SZ5よりは6mm程度薄い。一方でSZ5にはDVDドライブが付いている点と、画面サイズがやや大きい12.1型(16:10)である点で負けている。

筆者はLet's note AX2を持っているが、これが大きさ的には近く、Let's note AX2を200gほど軽くすれば、VAIO S11になる感じだろうか。

Macbookより厚さの点では劣るわけだが、VAIO S11の場合、CPUが、Core™ i7-6500U プロセッサーが載る。VGAの出力端子や、LAN端子が付いている点も、ビジネスユーザーなら嬉しいところだろう。

NECのLAVIEはとても薄い機種だが、強度面でやや不安がある。筆者の知人も持ち運んでいたら画面が割れたと言っていたが、持ち運ぶことが前提のパソコンなら、やはり強度を犠牲にするわけにもいかないだろう。

多少厚さはあるが、Let's note以上とも言われている堅牢性があることを考えれば致し方のないところだろう。

放熱設計はVAIO Zの技術を採用しているため、VAIO Pro11より改善されていると期待できる。

正直なところVAIO Pro11は、少し動かすとファンが鳴って煩かったのだが、これがどれくらい改善されているのかが気になるところだ。

設計的には、VAIO Pro11のファンより利高さが大きくなっていることから、静音性が増しているのは間違いないと思われる。

液晶はタッチ非対応なのは残念

VAIO S11の画面サイズは、11.6型の1920x1080で、IPS液晶の低反射コートとなっている。広視野角の高品位ディスプレイとなっている。

残念なのは、タッチパネルになっていない点だ。選択できればよかったのに・・・と思わずにはいられない。

Windows 10になってからは、Windows8ほど、タッチパネル必須とは感じなくはなったこともあり、実際に必要かどうかはかなり吟味する必要があるとは思うが、選択肢としてはあって欲しいと思うところだ。

全体的にビジネス用途を想定していることを考えれば、解像度もできることならSZ5のように1920x1200にしてもらいたかったところだ。エクセルなどの使い勝手は随分よくなる筈だ。

また、キーボードもかなりこだわって作られているようで、VAIO Z同等のキーボードとなっており、静音性にも気をつけて作られているようだ。

キーピッチは、およそ16.95mmだ。やや狭めだが、Let's noteのように変形したキーではなくて、正方形になっているから、すぐに慣れるだろう。

ドコモクアッドバンドに対応したSIMフリーLTEモデルが登場

S11にはLTEモデルがある。LTEがないモデルもある。後述するが、LTEを使うと駆動時間が半分に減ってしまうようなので、その点ではWi-Fiルーターなどを併用した方がいいかもしれない。

そうはいってもWi-Fiルーターを持ち歩かなくてもインターネットに接続できるというのは魅力的だ。

しかも、最近は格安SIMが普及してきていて、かなり安く契約できる。月額1,000円以下で、いざというときに安心できるのなら・・・という人も少なくないだろう。

そして、SIMフリーの場合、対応周波数が問題となるのだが、その点VAIO S11は抜かりがない。LTEのバンド1,3,19,21と、ドコモのクアッドバンドに対応しているから、ほとんどの格安SIMが利用できる。3Gにも1と19に対応しているから、かなり広範囲で接続できるだろう。

連続駆動15時間

ソニーストア内蔵バッテリーでの駆動時間は、15時間となっている。実際にどのくらい持つのかは試してみないと分からないが、9~10時間くらいは動いてくれそうだ。

ただし、LTE接続した場合は、公称8時間と、かなり減ってしまうのは、残念だ。

また、充電は、従来通りACアダプタが必要となっている。VAIO Pro11やVAIO Pro13と同じものが使える。

設計時には、USBでの充電も検討されたようだが、安全のために今回の採用は見送られたようだ。ACアダプタがあると、それだけでかなり重くなるので、USBで充電できるようになってもらいたかったところだ。

たしかに15時間駆動するのであれば、1日使うには十分かもしれないが、出張となると、やはり無理で、USBで充電できるようになってくれていれば、かなり持ち物が減るのに・・・と思ってします。

次期モデルあたりになれば、このあたりも改善されてくるのではないかと想像するが・・・

ドッキングステーションにも対応

VAIO S11はUSB Type-Cに対応したドッキングステーションも用意されている。

11インチの画面を自分のデスクで使うのは厳しいが、かといって、自宅に戻る度にモニターを接続したり、キーボードを接続したりとするのは結構面倒だが、その点はドッキングステーションにも対応してくれていると、本当に便利だ。

筆者など、VAIO S11位のスペックがあれば、仕事するには全く支障がないので、ドッキングステーションにも対応してくれるのなら、デスクトップPCと置き換えても良いくらいに考えている。

なお、未確認ではあるが、USBでの充電に未対応ということなので、ThinkPadのドッキングステーションのようにこれだけ接続すれば、電源ケーブルを挿す必要が無いということは無さそうだ。

VAIOの詳細はコチラ

Let's note SZ5とどちらがいいか?

さて、ここまでVAIO S11をざっくり見てみたが、仕様上は、Let's note SZ5と似たような印象だ。

SIMフリーなのは同じだし、筐体の大きさもほぼ同じだ。恐らく堅牢性も十分だろう。バッテリーでの駆動時間も似たような仕様だ。VGA出力端子もある。

大きな違いは厚さがVAIO S11が6mm薄いが、SZ5にはDVDドライブが付いている。画面も1920x1200とやや大きい。価格はVAIO S11の方が安いだろう。

更新日:2015/12/10 12:16:16

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